Googleスプレッドシートでやれることはたくさんありますが、その中でもデータ分析やデータ管理業務で活用することが多いです。
Googleスプレッドシートは表計算ソフトです。ですので特に数値データの扱いを得意としており、数値データを扱う上で、様々な関数が用意されています。
その代表的な関数と言えるのが「ROUND関数」です。
ROUND関数は、四捨五入や小数点第〇位、切り捨て、切り上げを行う関数であり、数値データを扱う上での基本となる機能を提供します。
一定の精度を保つ必要があるデータの場合、端数に対する処理は必ず必要となってきます。
また、四捨五入はともかく、小数第〇位切り捨てなど学生の頃習ったきりで、忘れてしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こういうのは歳を重ねてくると意外と自信をもって言えなくなるものです。
そこで本記事では、そのあたりの端数処理についても復習しつつ、ROUND関数の使い方について詳しく解説していきます。
ROUND関数とは?
ROUND関数とは、指定の数値を四捨五入するための関数です。
小数点以下の桁数が多い数値などに対して四捨五入して見やすくするために使用します。
ROUND関数では以下のように「数値」と「桁数」を引数として指定します。
=ROUND(数値, 桁数)
四捨五入とは、求める桁の数字が4以下、つまり「0、1、2、3、4」ならその数字を切り捨て、5以上、つまり「5、6、7、8、9」なら切り上げて上の位に1を加えるという方法です。
スプレッドシートのROUND関数の使い方
ROUND関数は、何桁目で四捨五入するかを指定することができます。
数式 | 結果 | 四捨五入される箇所 |
---|---|---|
=ROUND(3.14, 1) | 3.1 | 3.14の小数点第2位 |
=ROUND(3.1415, 3) | 3.142 | 3.1415の小数点第4位 |
=ROUND(-2.589, 2) | -2.59 | -2.589の小数点第3位 |
=ROUND(56.5, -1) | 60 | 56.5の1の位 |
第2引数の「桁数」で少し混乱してしまうかもしれませんが、ここで指定する桁数とは「四捨五入して、小数点第何位まで表示するかを指定」を意味します。
つまり、小数の場合の四捨五入される箇所は、第2引数で指定した値「+1」した箇所になります。
また、第2引数の値をマイナスにすることで、整数に対しても四捨五入が行えます。
例えば、「=ROUND(56.5, -1)」であれば、1の位で四捨五入されて「60」となり、「=ROUND(54.5, -1)」であれば、「50」となります。
ROUND関数で小数点以下を切り捨てる
小数点や端数を四捨五入ではなく切り捨てたい場合は、ROUNDDOWN関数を使用します。
ROUNDDOWN関数は、ROUND関数と同様に「数値」と「桁数」を引数として指定します。
=ROUNDDOWN(数値, 桁数)
切り捨てられる箇所は「桁数」で指定します。「0」が1桁目・「-1」が2桁目・「-2」が3桁目と、ROUND関数同様に切り捨てられる箇所の桁数が増えるごとにマイナスの値を増やしていきます。
小数点以下を切り捨てる場合は、桁数を「0」にします。
=ROUNDDOWN(3.14, 0)
上記関数の実行結果は「3」になります。
ROUND関数で小数点を切り上げる
小数点や端数を切り上げる場合は、ROUNDUP関数を使用します。
構文はROUND関数、ROUNDDOWN関数と同じです。
=ROUNDUP(数値, 桁数)
小数点を切り上げる場合は、桁数を「0」にします。
=ROUNDUP(3.14, 0)
上記関数の実行結果は「4」になります。
ROUND関数で小数第一位までを表示する
最後にもうひとつ、四捨五入、切り捨て、切り上げにより小数第一位までを表示するための方法をおさらいします。
=ROUND(3.14, 1)
=ROUNDDOWN(3.14, 1)
=ROUNDUP(3.14,1)
上記関数の実行結果はそれぞれ「3.1」「3.1」「3.2」となります。
桁数を「1」と指定しているため、小数点第2位の箇所で四捨五入、切り捨て、切り上げを行うことになります。
スプレッドシートでROUND関数を使用する方法まとめ
消費税や手数料の計算など、小数点以下の数値を扱うケースは日常の中でも多く、そのようなケースでは、端数をどのように扱うかということはとても大事です。
ROUND関数は、端数を処理する上で、最も一般的と言える四捨五入を行う関数です。またケースによっては切り捨て、切り上げを行いたいこともあります。そんなときはそれぞれROUNDDOWN関数、ROUNDUP関数を使用します。
桁数の意味を含め、いざROUND関数、ROUNDDOWN関数、ROUNDUP関数を利用する際に混乱しないようしっかりと覚えておきましょう。
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